ちょっとご無沙汰しております。
貞寿です。
正直申し上げますと、ブログを更新する余裕すらなくなっております。
とりあえず、
自分の真打昇進披露パーティまで、あと2週間ちょっと。
まずは、そこに向けて様々な準備を進めなければなりません。
ああ。
自分がふたりほしい。
そんな中、昨日は師匠の会と「シャクフシハナシ」
掛け持ちでございました。
師匠の会では、ご挨拶のみ、という話でしたが、
やはり高座にあがるからには…と、三方ヶ原を一席申し上げました。
師匠の会では10年くらいぶりになりましょうか。
高座に上がりながら、ふっと、馬琴先生の事を思い出していました。
晩年、馬琴先生が若手の会のゲストにご出演くださった時、
「講談師はね、三方ヶ原に始まり、三方ヶ原に終わるんだよ」
そんなことを言いながら、三方ヶ原を読んでくださいました。
それが、私が聞いた馬琴先生の最期の高座でした。
私も、まもなく真打に昇進させていただきます。
真打からが芸人の本当のスタート、と師匠からも言われております。
であるならば、
二つ目の終わりであり、真打としての始まりでもある。
昨日の高座は、後がなかったとしても、三方ヶ原で良かったのかな。
そんなことを思いながら高座に上がっておりました。
師匠の会の高座を終えました後、すぐさま「シャクフシハナシ」へ。
こちらは、喬太郎師匠、奈々福姉さん、豊子師匠と御一緒という。
もう、なんともうしましょうか、各業界の最高の顔ぶれですよ。
そのなかに、私がこっそり混ぜて頂いているような心持。
本当に楽しかったぁ~。
終わった後、とってくださった写真をみせていただいたのですが。
見て、びっくり。
表情はもとより、
姿勢、
首の角度、
手のおきかた、
師匠、そっくり。
これは、親子と言われても、しょうがない。
「ああ、私は一龍齋貞心の弟子だ」
あらためて、そう思いました。
有難いことに、この「シャクフシハナシ」はご好評いただいたようで、
二回目、三回目…と続きそうな雰囲気です。
もし、二回目があったときには、
私も、真打。
まぜていただいている…という形じゃなく、
ちゃんと、メンバーの一員として、
師匠から受け継いだ講談で、
堂々と勝負していけるようになりたい。
そうそう。
師匠から受け継ぎたいものは、
姿、形じゃなく、講談。
いまは、正直、稽古する時間もままならず、
イライラしたりもするけれど、
落ち着いたら、しっかり講談、頑張ろう。
手を引いてくださる方々がいてくれる。
本当に私は幸せ者です。
そんなことを思った、昨日の一日でした。