ええと。

 
うちで飼っておりました猫、
サンちゃんが急死いたしました。
 
物凄く個人的なことになるので、
blogに書く必要はないかと思いましたが、
私の猫好きは皆さんご存じでいらっしゃるので、気持ちの整理を兼ねてご報告いたします。
 
死んだ猫のはなしですから、
嫌な方はこの先、スルーしてください。
 
☆☆☆
 
先週の金曜日。
3月9日。
伝承の会があったので、昼過ぎに家をでましたが、その日の朝、サンちゃんは元気で、いつもと変わらぬ様子でした。
いつものように、餌をあげて、
いつものように、トイレ掃除して、
いつものように、サンちゃんが見送ってくれて、私は家を出ました。
 
伝承の会の後、横浜で仕事で。
 
打ち上げの最中に、電話がありました。
留守電には
「サンが息をしていない、これから救急病院につれていく」
と、家人の慌てた声。
なんのことかわからないまま、先輩に断る間もなく、打ち上げ会場を飛び出しました。
 
そこから、どうやって帰ってきたか、記憶がありません。
 
家につくと、
線香の臭いと、
箱に入れられ、動かなくなったサンちゃんが
横たわっていました。
 
☆☆☆
 
家人に様子を聞くと、
家人が帰宅してから亡くなる直前まで、まったく変わった気配はなかったそうで。
いつものように、お迎えに来てくれて、
いつものように、ごはんを食べて、
いつものように、家中を駆け回り、
いつものように、先にベッドに行って、一足先に寝ていたそうです。
 
22時、お風呂にはいる前に家人が部屋にいくと、眠そうに起き上がってきたサンちゃん。
「もうすぐ寝るからね」
声をかけて、お風呂にはいり、
23時、再び部屋に戻ってきたときには、息をしていなかったそうです。
 
救急に連れていって、
心臓マッサージなどを施してもらったらしいのですが、時遅く。
3月9日深夜、亡骸と共に帰宅したそうです。
 
☆☆☆
 
私は、その日。
一晩、線香をあげ、サンちゃんを抱いてすごしました。
まだ、暖かかった身体が、手足からだんだん冷たくなっていって、固くなるまで。
ずっと、抱いていました。

そのせいか、死後硬直した身体は、ちょうど抱きやすい形となり、家にいる間は常に抱いていて、寝るときは枕元で寝かせてました。
 

☆☆☆
 
そして、今日
サンちゃんを荼毘に付しました。
 
師匠が飼っていた犬を火葬した寺を教えて頂き、
家族全員で行ってまいりました。
 
最期のお別れの際。
係の方が
「あまりにも気持ちの整理がついていないようでしたら、今日無理して火葬なさらなくても…後日でも承りますよ」
と、おっしゃってくれました。
どうも、引く位、泣いていたようです。
でも、頑張って、火葬しました。
このまま連れて帰ったら、もう、絶対、焼きたくないんだもん。
保冷剤で冷やすのだって嫌だったのに。
焼く、なんて。
頭ではわかっていても、心が追いつかないのです。
 
気味悪いと思われるかもしれませんが、
死んでも、可愛いんですよ。
綺麗な顔でね。
苦しんだ様子もなくてね。
眠っているようにしか思えないんですよ。
特に、
私は最期を看取ることが出来ず、
元気な姿しか見ていなかったから、
死んだ、なんて。
頭ではわかっていても、心が追いつかないのです。
 
家に遺骨を抱いて帰ってきて。
「遺骨をどこに置くか」
で、家族と軽くもめましたが、
私が頑として譲らず、
今は、
私の枕元に置かれています。
 
気味悪いと思われるかもしれませんが、
骨も、可愛いんですよ。
四十九日までは、枕元において寝ようかな、と思っています。
(寝がえり、気をつけなくちゃね)
 
☆☆☆
 
不思議なことに。
仕事は、まったく支障なく行えております。
人と一緒にいる時には、完全にサンちゃんのことを忘れています。
心に蓋をしている状態。
だから、
こみっちゃんとの二人会も、
朝練講談会も、
成田の演芸会も、
まったく支障なく、むしろ楽しく過ごしておりました。
 
ただ、
 
移動中の電車の中や、
家に帰ってきた時、
夜寝る前、など、
急に苦しくなることがあって、
突然、泣き出したりする情緒不安定な日々を送っております。
 
まだ、多分。
全体的に心が追いついていないんだと思います。
いわゆる「ペットロス」に、なるのか、ならないのか。
今の時点では、よく分かりません。
今はまだ、正直、実感がないのです。
なるとしたら、これから、
「サンちゃんが死んだ」
という事実を、頭も心も認識してからになるのかもしれません。
だから、サンちゃんに対して、
「ありがとう」
というような言葉は一切出てこず、
未だに、夜寝る時には寝室のドアを半開きにしたり、
家に帰れば出迎えの姿を探し、
朝起きると、サンちゃんのトイレを確認する癖が抜けません。
 
まだ、どこかで寝ているだけのような気がするのです。
 
☆☆☆
 
ただ、いま現状におきましては、
仕事に支障はございません。
人といる時は、
いつもどおり明るく楽しく過ごしています。
ですから、
このブログを読んでいらっしゃる方にお願いです。
出来るだけ、サンちゃんの事を思い出させないで欲しいのです。
どうか、私にサンちゃんの事を聞かないで欲しいのです。
説明すれば、どうしてもサンのことを考えることになります。
特に高座前は、出来る限り、思い出したくない。
 
心に蓋をして、普通に生活ができている状態なので、
その蓋を、外にいるときは開けたくないのです。
 
いい歳ですから、
こういうときは「時薬」を待つしかない、と分かっています。
 
時間が解決してくれる。
それを待つよりほかありません。
 
講談は、当然ですが変わらず頑張るつもりです。
明日は
「講談カフェ」
【開演】13:15
【出演】愛山、貞寿、すず、真紅、いちか
【場所】神保町・らくごカフェ
【木戸】2000円(1ドリンク付)
【問合】03-6268-9818

そして、

 
「鳥郎寄席」
【開演】19:00
【出演】貞寿、柳太郎
【場所】綱島・鳥郎
【木戸】2000円
 
…がございます。
恐らく、高座は大丈夫なはず、です。
よかったらお運びくださいませ。
 
まずは現状のお知らせ、でござました。
長文失礼いたしました。

©2024 一龍齋貞寿

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