台風来襲。
どうぞ皆様天気の急変にはお気をつけくださいね。
貞寿です。
こういう仕事をしておりますと、
毎日、伺う先の様子は変わります。
私を知っている方ならいいのですが、
ともすると、誰かが私を勧めてくださって、
「そこまでいうなら仕方ない」と、
渋々承知をする、なんてこともあるようで。
まあ、渋々、じゃなくても
毎回、ウエルカムなわけじゃない。
「どこの馬の骨がくるんだか」
と思っていらっしゃる方もいるでしょう。
ましてや、講談よ、講談。
依頼を受けて現地にいくと、先方が、
「講談って、なに?」
なんて顔をしている。
そんなことも、たまには、あります。
また、特に、私、洋服着てると、未だに小娘扱いされることもしばしば。
「ええ?この子が?真打なのかい?…へぇ、そうは見えないねぇ…」
なんて顔をされる。
そんなことも、たまには、あります。
若く見える、というより、小物感&下っ端感が満載なんだろうと思います。
行った時の対応と、
帰る時の対応がまったく違う。
…なんてことも、あったりします。
多分ね、昨日がそうでした。
人に勧められるままに、
ピンとこないまま依頼してみたら、
来たのは美人でもなければ若くもない、
中途半端な女芸人。
「この人がちゃんとやってくれんのかねぇ」
心配ですよね。
そりゃそうだ。
多分、昨日、そう思われた、と思います。
でも、多分。
帰るときには変わってらしたと思います。
とてもにこやかでいらした。
帰りには、料亭で、鰻をご馳走になり、
さらに、お車代まで。
あとでご紹介者さまから聞いたら
「貞寿さんにお願いしたのは間違いじゃなかった」
と、喜んでいてくださったそう。
こういうとき。
本当に「良かった…」と思います。
心の底からほっとします。
美味しいものをご馳走になる
お金を頂戴する
それはもちろんありがたいことです。
でも、それ以上に
「相手の期待に答えられた」
これが、もう何より大事だし、嬉しい。
私は、いわゆる「営業」というのをしたことがありません。
全部、誰かが声をかけてくださった仕事だけ。
ということは、仕事の数だけ
「貞寿って子がいるんだけど、使ってやって」
と、勧めてくださる方がいたり、
「こないた見た貞寿ってのを使ってみようか」
そう思って下さる方がいるっていうことで。
つくづく、ありがたいことだなぁ、と。
お客様に対しては勿論だけど、
勧めてくださった方の為にも、
ちゃんと期待に応えられる芸人でいたい。
そんなことを考えながら戴いた鰻は、
私にとって「格別の鰻」でございました。
ご馳走さまでした。
☆☆☆
今日は、湯島にお出かけの方も多いと思いますが、どうぞ天候に注意して、怪我のないようになさってくださいね。
行ったら「講談二枚舌」にぜひお立ち寄りを!
今日もよい一日でありますように。