おはようございます。
貞寿です。
喬太郎師匠が出演されている映画、
「浜の朝日の嘘つきどもと」
観に行ってきました!
つぶれかかった映画館の話、なんですけどね。
映画と一緒、「腹が膨れない」「なくても生きていける」…そんな職についている私にとっては、ひとつひとつが刺さる映画で。
映画の中の「朝日座」と、自分たちの「演芸」とを重ねてみてしまいました。
「一度失ったら、もう、戻せない」
それは、本牧亭を失った私たちには骨身に染みた言葉です。
入門してから今まで、どれだけ
「本牧亭が残っていたら」
と思ったかしれません。
講談を初めての聞いてくださった方が、
「また聞きに行きたい」
「講談ってどこにいけば観れるの」
と言われたときに、きちんと返せないもどかしさを何度味わったことか。
もし、今、本牧亭があったら。
多分、高畑充希ちゃんと同じように「守ろう!」と必死になっただろうなぁ。
色々、重ねながら観てしまいました。
この映画は、実際に福島にある映画館で撮影が行われたそうなんですが。
映画を見ながら、3年前に伺った、大舘の「御成座」という映画館を思い出していました。
御成座ってね、東北で唯一の単館常設映画館でね、映画の舞台の「朝日座」そっくりなんです。
ホントにレトロな、とっても雰囲気のある映画館なんですよ。
なんというか、この映画館そのものが、表現者のようで。
とても、素敵な映画館でした。
いま、どうしてるかな。
コロナ禍で困っていないかな。
心配になって、ちょっと調べてみたら、
なんと、御成座も、2019年にクラウドファンディングをやっていらっしゃいました!
朝日座、そのまんまじゃん!
びっくり!
皆様と関係者様のおかげで、御成座は、令和の現在でも、無事存続している様子。
よかった。
本当によかった。
☆☆☆
講談聞いたからと言って、お腹はいっぱいにならないし、病気が治るわけでもないし、収入が増える訳でもない。
生活に直結してプラスになるようなことを、私はなにも提供できません。
「こんな時に講談会なんてやっていいのか」
という方もいらっしゃいます。
そういう方にとっては、私なんて本当に無用な存在だろうと思います。
それでも、楽しみにしてくださる方もいる。
わざわざ時間を作って、電車に乗って、木戸をお支払いくださって、見に来てくださるお客様がいる。
そんな風に足を運んでくださったお客様が、ほんのひと時、今を忘れることのできる時間を過ごせるように。
がんばろう。
ちゃんとがんばろう。
そう、思いました。
東京だと、銀座、渋谷、新宿、立川、調布などで上演中!
とても暖かい、優しい映画です。
演芸ファンに限らず、ぜひ、映画館でご覧ください!
力一杯、おすすめです!(◍•ᴗ•◍)❤