各種報道にてご存知かと存じますが、

元講談師で、元参議院議員、評論家でもいらした一龍斎貞鳳先生が、平成28年12月27日に亡くなりました。

享年90才でいらっしゃいました。

これまで数多の講釈師がいるなかで、恐らく貞鳳先生ほど著名な方はお出でにならないのではないでしょうか。

私も後の映像で見ただけですが、お笑い三人組でのご活躍はめざましく、いまだにお客様から「貞鳳さん、見てたわよ」と言っていただいたりします。

「国立演芸場ができたのは貞鳳先生のおかげだ」と聞いたことがあります。

真偽のほどはわかりませんが、国会議員になられてからも講談界に力を寄せて下さったのだろうと思います。

著書「講談師ただいま24人」にあるとおり、一時は24人にまで減ってしまった講談師が、いまや80名を越し、若手も沢山頑張っています。

きっと、貞鳳先生なくして、いまの講談界はなかったでしょう。

私が入門直後の15年前、10月。

大師匠である貞丈先生の葬儀の時に、

「今泉貞鳳」

という名前で、お花が出されました。

大師匠と兄弟弟子だった貞鳳先生の名前を直接伺った最初の日でした。

また、生前、お会いする機会をいただいたこともありました。

あの、端正な容姿はそのままに、

「キミね、髪をかきあげるときには、中指を使うんだ。そうすると、女性は色っぽく見えるんだ」

と教えて下さったことを昨日のことのように思い出します。

真打昇進前に、年が明けたら三点セットをもってご挨拶に行こうと思っていた矢先に聞いた訃報でした。

貞鳳先生は講談界に沢山の功績を残して下さいました。

講談師として、

一龍斎の一門として、

心より感謝申し上げます。

ありがとうございました。

一龍斎貞寿