本日は広小路亭講談会。
ご来場くださいました皆様、ありがとうございました!
楽屋にはいってから、読み物帳に目を通し。
あら、やだ。
まだ、かかってないの?
じゃあ、もしかしてやってもいいかしら?
トリの山緑さんに聞いたら
「全然いいですよ~」
というので。
ひざにもかかわらず、義士伝やってしまいました!(≧▽≦)てへ!
もう、正直言いますと。
この時期はね、義士伝やりたいのよね、講談師としては。
毎年、この時期しかできないしね。
でも、毎年、同じ話をやるわけではないから。
毎回、久し振りに高座にかけることになる。
出来ればちょっと、さらいたーい!
でも、先生方がでる会では、恐れ多くてさらえなーい!(^-^;
しかし!
今日は、山緑さんがトリで「五貫裁き」
他に義士は出ていない。
あら、まあ!
じゃあ、もしかして、やってもいいんじゃなーい?
ということで、本日は数年ぶりに「岡野金右衛門」でした。
この話は、多分、義士銘々伝としては赤垣に続く遣り手の多い話で。
それだけに、どうやるか?というのが、気になる話でもあります。
話はたいていご存知だと思いますが。
討ち入りを前に、吉良家の屋敷の様子を知りたい為に、岡野が大工の姪お艶に近づいて騙して絵図面を手に入れる…という。
文字に起こすと、大変にゲスな話です(笑)
だけど、利用しただけではなく誠の愛であった、というのがこの話の肝で。
引き上げの時に人目も気にせず泣きながら別れを惜しんだり、はたまた自害したり…と、遣り手が多い分、様々な結末があります。
で。
いざ、自分がやる、となると。
うーん。
武士の妻、というなら、これ見よがしに往来で泣いたり、後を追ったりするかなぁ~?
いや、してもいいけど。
私は、しない、かなぁ。←あくまで個人の意見です。
てか、私はお艶じゃないけど。
武士の妻っていうなら。
夫が無事本懐遂げられるように。
思いを遂げられるように。
夫の邪魔にならないよう、
愛する人が望んだことができるよう、
自分を殺してでも、
夫の望みを叶えてあげたい。
だから。
今生の別れであっても、会いにも行かず、大願成就をただただ祈るのみ。
私なら、そうするかなぁ。←あくまで個人の意見です。
いや、私はお艶じゃないけどね。
夫が望むであろうことを考えて、自分を殺してやりとげる。
それが武士の妻じゃない?
と、思い立ち。
今日は、人と違う切れ場にしてみました。
でも、あれでいいのかな?
家に帰っても悶々とします。
むむう。
どうにも気になって、珍しく真っ直ぐ家に帰ると、講談本を片手に一人晩酌。
うーん。
ご飯は美味しく食べましたが。
岡野金右衛門のことで、頭がいっぱい。
…ってこれ、講談師的には幸せな時間ですよね。
明日は七人の侍。
☆11月29日(木)
七人の侍
【開演】14:00
【出演】貞寿、小助六、鯉橋、枝太郎、圓福、鳳志
【場所】しのぶ亭
【木戸】1500円
かわらばんには載っていないかもしれませんが。
明日も私は多分、岡野金右衛門、です。
今日よりも、もう少し、ちゃんとできますよう。
皆様のご来場お待ちしております。