寄席はまだまだ正月気分満載ですが、

講談協会は、初席も終わり、松もあけまして、すっかり平常運転です。

貞寿です。

私が前座の頃、

初席では、

「新しい足袋をおろすように」

と、教えられました。

たとえ前座といえども、正月早々、汚い形でいちゃいけない。

せめて、足袋くらいは綺麗なものにして高座に上がりなさい、という教えですね。

当時は本牧で初席が行われていたので、

「新しく下ろしても、すぐ汚れちゃうのになぁ」

と思いながら、安い足袋でもおろしたてにして高座にあがったものです。

いまの前座は、そういうことを言われたことがないそうですが、習慣ですね、私は真打になりましても、初席であたらしい足袋をおろすようにしています。

で、もうひとつ。

薬研堀の張扇供養でも言われたとおり、

「張扇は講談師の命なり」

というくらいですから。

張扇も、やはり、初席までに張り替えるのが本来ですよね。

一年使った張扇。

もう、見るも無惨なほど、ボロボロです。

破れ目から中が見えるくらい。

いやー我が張扇ながら、見事までにボロボロです。(笑)

ああ、すぐさま張り替えてあげたい!

でもね。

年末って忙しいのよ。

張扇を張り替えるって結構時間がかかるんですよね。

ましてや、正月は紙屋さんがあいてない。

張扇は「西の内」という和紙で巻く、と決まってますから材料を揃えないことには張り替えができないんですね。

で、今年。

どうしても間に合わなくて。

ボロボロの張扇で初高座でした…。

ああ、講談の神様申し訳ありません…。

でもね、でもね、すぐに紙屋さんに行って、西の内を買って、昨日、無事巻きなおしましたよ!

新しい張扇がこちら!

ジャジャン!

これが、今年巻きなおした張扇!

西の内を厚めに巻いたので、前よりも耐久性があるはずです。

今年一年、この子と一緒に戦います!

頼むよ、相棒!ヽ(^o^)丿

新しい張扇。

今日が叩きはじめ。

今日は、これから鳥郎寄席。

まだ、糊が完全には乾ききっていないかもしれないですけど。

いい音に仕上がってますように!

©2024 一龍齋貞寿

赤井情報網

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